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日本システムデザイン学会

設立趣旨

 本学会は、主に社会科学、応用科学分野におけるシステムの学術的かつ実務的な研究・開発そして教育を通して、広く人類に貢献することを目的として設立致します。 研究成果の発表、システムデザイン技法の開発、内外における関連学会・協会等との交流・情報交換・連携、関連資料の刊行等の活動を通じて、会員相互協力と資質の向上を促進し,学術・文化の発展に寄与することを目的とします。
システムデザインとは、全てのモノ・コトをシステムと捉え、論理的・科学的に諸問題を発見して解決するための技術であります。

 改革も改善もいろいろな目的が上げられます。それに対して、VEのアプローチ、IEからのアプローチ、品質管理からのアプローチ、創造論からのアプローチなどたくさんあります。いままでは、上位の目的を考えずに、それぞれの専門からのアプローチをとってきたと思います。それをもっと綜合的に、森から木を見る、木から森を見る、ということを行おうというのが本学会です。

 あらゆる分野で多くのシステムが構築され、分野を超えたシステムが関連し影響し合う現代において、専門分野に特化した学問・研究だけでは解決できない多くの問題が発生しています。また、これまでの研究の多くがそうであったように、全体の中の一部分の解決・最適化を追求するだけでは、上位システムを含んだ全体最適を進めることはできません。

 システムには必ず上位のシステムがあり、上位のシステムは下位のシステム(サブシステム)を含んでいます。システム研究では、上位のシステム(上位の目的)を理解したうえで、下位のシステムを研究する必要があります。つまり、「木を見て、森を見ず」にならず「森を見て、木を見る」という研究が必要です。例えば、自動運転の研究は物流という経済的サービス・システム研究でもあるし、交通事故や高齢者対策の社会的サービス・システムの研究でもあります。このように、自動運転の研究は単に自動化することだけが目的ではなく、何を上位の目的(上位のシステム)として研究しているのかによって、自動運転の研究目的・内容は様々です。どのような上位システムの何を解決する研究を行っているのかを理解して、研究を進めることが大切です。

 また、現代におけるシステムは、ほとんどの場合他のシステムと関係を持ち、分野を超えたシステムが結びつき、巨大なシステムを構成しています(気づかずにこうなっていることも多々あります)。ですから、これからのシステム研究では、他の分野の多様なシステムをも考慮してそのシステムを研究する必要があります。

 システムデザイン学会は、主に社会科学、応用科学分野及びそれらの学際的分野において、「上位のシステムを理解し、上位のシステムの最適化(全体最適化)に有効なシステム研究を進めていく」、そして、「分野を超えた、あるいは新しい分野と結合するシステムデザイン研究を進める」の2つを学会活動の目的として、学術的かつ実務的な研究・開発そして教育を通して、広く人類に貢献したいと考えます。

 これらの目的を達成するために、システム創造思考法(ワークデザイン)、ブレイクスルー思考、デザイン思考、システム思考、VE、TRIZ、品質管理手法、OR手法などのシステム理論、技法・手法を活用し、システムの全体像、上位のシステムを理解・把握し、多くの分野でのシステム研究を推し進めたいと考えます。

 そのために、「上位システムをテーマにした研究会への多様な専門分野からの参画」、「専門分野別の研究発表ではなく、上位システム別の研究発表」、「上位システムをテーマにした論文誌の編集」などを進め、多くの分野から研究者・実務家の皆様にお集まりいただき、その研究成果を横断的に活用していただきたいと考えています。

 現代の社会科学、複合科学分野において、狭い専門領域の研究だけでは社会に貢献する全体最適のシステムの実現は難しい時代になっています。システムデザイン学会で、ますます複合化するこれからの社会に貢献する研究・実務成果を上げていきましょう。

会長の言葉

 モノやコト、事象や現象など世の中に在るものすべてについて、私たちは、システムとして認識することができます。

 たとえば、自然界の山や川、鉱物・資源・植物・生物そして人間(組織)などをシステムとしてとらえることができます。また、山や川が起こす事象・現象、および生物・人間などの行動や振る舞いも、システムとして認識することができます。私たち(人類)は、このようなシステムを認識した上で、システムを利活用して、生活の維持・向上を古代から図って参りました。

 そして私たちは、新たなシステムを人工的に作るようになり、現在では、今まで想像もできなかったようなシステムをも創るようになってまいりました。今後も、さらにシステムの創造活動を高度に進めていくことになると思われます。

 本学会は、人類が営々として育て、開発してきた、システムの利活用および創造を、さらに発展させるべく、システムおよびシステムデザインに関する学術的かつ実務的な研究・開発そして教育を通して、多くの分野で社会に貢献する目的で設立するものでございます。